「夜に食べすぎているから太っているのでは…!?」
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この記事の目次
1.夜遅くに太るは本当!?のまとめ
スキマ時間に効率的に知れる・学べるブログですので、はじめにこの記事のまとめをお伝えします。
①夜遅くの食事と肥満の関係のエビデンスは無い!?
②脂肪を合成するタンパク質が働く時間は意識すべし!?
③結局は食べる時間よりも太る法則を意識すべし!?
詳しくご紹介していきます。
2.夜遅くにご飯を食べると太る理由とは…!?
夜遅くにご飯を食べると太る!の理由は、「夜はからだの活動量が低下することで消費するカロリーも低下し、夜に摂取したカロリーが消化しきれずに脂肪になってしまい、太る。」ではないでしょうか?
多くの方が思っている理由を挙げてみましょう。
消化しきれない
食物を胃で分解するのに2〜3時間、油脂の多い揚げ物などは4〜5時間程度と言われています。夜ご飯を食べると、寝るまでに分解は完了するものの、小腸で消化吸収が始まるころには夢の中。血液中に取り込まれた糖や脂肪は使用されなければ体脂肪として蓄積されるため、結果「太る」。
BMAL1(ビーマルワン)
体内時計を司っている時計遺伝子には、脂肪を合成して蓄える酵素を増やす働きのあるタンパク質「BMAL1」があります。この「BMAL1」は時間帯によって増減し、午後10時から午前2時がピークと言われています。つまり、「BMAL1」が増えているときに食べると脂肪になりやすく、減っているときに食べるとなりにくい。結果、夜遅くにご飯を食べると「太る」。
夜ご飯とお酒
仕事終わりにご飯とビール。最高の組み合わせですね。
しかし、アルコールには食欲を増進させる働きがあります。これは、アルコールを摂取することで脳の視床下部にある満腹中枢が麻痺してしまうからです。満腹中枢が麻痺することで、同じく視床下部にある摂食中枢が働き続け、食欲がわくために食べすぎにつながります。結果、「太る」。
3.夜ご飯を食べると本当に太るの…!?
前項では、「夜遅くにご飯を食べると太る」と言われている理由を挙げました。
実は、夜ご飯を食べると太るということについて、肯定している論文もあれば、否定している論文もあり、これらを精査した研究では、夜食と肥満の関係が認めらるとは言えないとなっています。
理由としては、以下の通りです。
①8件の研究のうち、夜食の摂取と肥満に関連があると示したものは2件のみ。
※関連がなかったのが3件、対象者によって関連ありなしの両方の結果となったのが3件。
②研究では、対象者のエネルギー摂取量が調整されていなかった。
※そもそもオーバーカロリーになっているかもしれない。
③食事の摂取状況が調整されていなかった。
※対象者が夜に何を食べていたのかが不明。
これでは、夜食を食べたことによって肥満につながったのかは分からないのも当然です。
※参考文献:日本人の成人と子どもにおける夜遅い食事及び夜食と肥満との関連
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kenkokyoiku/25/3/25_151/_pdf
4.夜ご飯で意識すべきこととは…!?
研究を精査した結果を見る限り、「夜遅い食事=肥満」の関連はまだ立証されていなそうです。では、何故ここまで夜遅い食事は太ると言われているのでしょうか?
研究の対象者によって条件が異なっているから、様々な結果が出ることで肯定もあれば否定もあり、肯定の方が広く広まったと考えられます。
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雑学メモ
現状、1日の摂取カロリー量、摂取する時間の固定、食べるもの、飲酒、喫煙、ストレスなど、一定の条件が調整された研究がありません。
このような条件部分が伏せされた研究は意外と多いので、注意が必要です。
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BMAL1によって夜遅すぎる食事は脂肪蓄積につながる可能性はありますし、アルコールの影響によって食べすぎてしまうことがあることも事実です。
BMAL1がピークになる22時以降に食事をする場合は、夜遅くに食べすぎないように18時や19時頃にコンビニでおにぎり1個とサラダチキンを買って糖質(炭水化物)とタンパク質を摂取しておくとか、アルコールは飲みすぎないように注意するといった、日頃からの意識は必要です。
そして、確実に言えることは、
消費カロリー<摂取カロリーでは「太る」ということです。
自分の消費カロリーを知り、摂取カロリーを意識することでバカ食い、ドカ食いを防ぐことができます。また、バランスの良い食事を心掛け、朝食、昼食、夜食の間があまり開かないように食事をすることで、肥満を予防することができます。
規則正しい生活、規則正しい食生活を意識しましょう!
◆関連記事:バランスの良い食事とは…
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肥満との関係性は、
「夜遅くにご飯を食べる」<「1日の摂取カロリー」となりそうです。
現代は様々な情報が飛び交っていますので、実行しているのに全然痩せなかったという情報も多いと思います。そんな時は、太る法則である「消費カロリー<摂取カロリー」を思い出してください。
◆関連記事:自分の消費カロリーを把握しよう。
そして、継続は力なりです。
では、良きトレーニングライフを!